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プレイステーション2PlayStation 2)とは、2000年3月4日に発売された家庭用ゲーム機。発売元はソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)。

概要[編集]

ファイル:PS2 Circuit Bosrd.jpg
プレイステーション2の基板

プレイステーションの後継機として開発され、日本では日付の語呂にあわせて2000年(平成12年)3月4日に発売開始された。発売開始後のわずか3日後に約90万台以上の出荷を記録。2002年5月には全世界で3000万台の出荷台数を記録した。なお、使用部品の高性能さから「兵器転用の恐れがある」として輸出規制の対象となり、発売当初は話題になった。

プレイステーションと同様に、ユーザー間では「プレステ2」と略されることが多いが、CMや自社製品内での記載では一貫して「PS2(ピーエスツー)」としている。

外観はSF映画『2001年宇宙の旅』に登場するモノリスをイメージしているとされる。極めて直線的な形によって、従来の家庭用ゲーム機と同じ「横置き」と、新たな「縦置き」が出来るようになっている。なお、縦置きの際には転倒防止のため専用スタンド(別売り)を併用することが推奨されている。

DVD-ROMドライブを搭載し、DVD-Videoの再生が可能である。USBIEEE 1394(i.LINK)端子といったパソコンと同じインターフェースも備える。USB端子はキーボードやUSBマウス、マイクを利用したゲームなどに使用された。逆にUSB端子以外の使用頻度が低い端子は、本体の型番が上がるにつれて削除される傾向があった。詳しくは#本体バリエーションを参照。

Graphics Synthesizerは4MBのDRAMをチップ内に形成している。従来は論理LSIとDRAMを同一チップ上に形成するのは製造プロセスの違いから難しいとされており、当時としては大容量のDRAMを用いたDRAM混載LSIの先駆け的存在となった。

同世代ゲーム機であるXboxゲームキューブとの競争に圧倒的な差で勝利した。さらに、プレイステーション3Xbox 360という次世代機が発売された後も売上を伸ばし続けている。

上位互換性[編集]

プレイステーション用のソフトウェアの大部分をそのまま利用できるというハードウェアの上位互換を持つ。しかし、一部のプレイステーションソフトでは互換性に問題があり、プレイステーション2では正常に動作しない。また、PS2専用ソフトであっても本体のバージョン(型番)によっては動作に支障をきたす場合もある(#仕様変更にまつわる互換性参照)。

ちなみにプレイステーションのゲームソフトに対して、以下の2点でパフォーマンスを強化することが可能である。これらのモードはサポート対象外であり、上記の一部ソフト以外でも動作に問題が生じる場合がある。そのためかこれらのモードは基本的にオフの設定であり、一度オンにしたとしてもPS2本体の電源を切ったりリセットしたりするたび、設定の変更は解除されてしまう。

  • テクスチャマッピング補間 - 3DCGのテクスチャを多用したゲームで大きな効果があり、グラフィックが格段に滑らかになる。ただし、スプライト的に使用されているポリゴンのテクスチャまでも補間してしまうため、テクスチャの解像度によっては文字や静止画がぼやけるなど、必ずしも画質が向上するとは限らない場合もあった。
  • CD-ROM高速読み込み - PS2のCD-ROM(24倍速)と同じ速度で読み込む。しかし低速でもロード時間を短くするよう工夫されたソフトが多いため効果が薄く、動作に不具合が生じやすい(例えば、メタルギアソリッドで使うとテクスチャの一部が点滅する など)。ドライブの騒音が大きくなる弊害もある。一部のソフトにおいては、BIOSまでは起動する(プレイステーションのロゴまでは出る)がタイトル画面が出ないこともある。また、ゲームによってはサウンドが音飛びを起こしたり、サウンドの再生が異常に速くなってしまうものがある(幻想水滸伝2の一部のシーンなどで発生する)。

メモリーカードスロットも互換性があり、プレイステーション用メモリカードを直接使用できる。PS2用メモリーカード(8MB)にもブラウザによってプレイステーション用のセーブデータをコピーすることができ、バックアップとして保存できる。ただしプレイステーション用ソフトを起動しているときにはPS2用メモリーカード(8MB)にはアクセスすることはできない。また、メモリーカードの読み書きを高速化する機能も案としてあったが(技術的には十分可能)、読み書き速度に依存したソフトが多いことを理由に採用されなかった。

仕様[編集]

ファイル:CXD2934GB 01A.jpg
Graphics Synthesizer CXD2934GB
ファイル:DRDRAM 01A.jpg
DRDRAM TC59RM716GB
  • CPU
  • GPU
    • Graphics Synthesizer
    • GPUクロック周波数: 147.456MHz
    • VRAM: 4MB DRAM混載
    • DRAMバス・バンド幅: 48GB/秒
    • DRAMバス幅: 2560 bit
    • ポリゴン描画性能(SCE公表値)[1]
      • 7500万ポリゴン/秒(微小ポリゴン)
      • 2000万ポリゴン/秒(微小ポリゴンにテクスチャ、光源計算、半透明、Zバッファを施したとき)
  • サウンド
  • メディア
    • DVD-ROMドライブ
      • DVDは4倍速、CDは24倍速読み込み。
      • プレイステーション2用ソフトのメディア裏面の色はCD-ROMが青、DVD-ROMは銀色。データ面にプレイステーションの共通ロゴマークがうっすらと見える。
      • SCPH-50000以降はDVD-RW/DVD+RWに対応。DVD-VR形式で書き込んだDVD-RWにも対応する(CPRMには非対応)。
  • I/O プロセッサ
    • CPUコア: MIPS R3000カスタム(33.8/37.5MHz)
    • サブバス: 32 Bit
    • プレイステーションのメインチップを流用したもので、プレイステーション用ゲームの再生にも用いられる
  • インターフェース

発売後の評価[編集]

2000年の発売開始当時、すでに世界での出荷台数の累計が7000万台を超えていたプレイステーション用のソフトウェアの大部分をそのまま利用できるというハードウェアの上位互換性はゲーム専用機として画期的であった。旧来ユーザーはプレイステーションのゲーム資産がそのまま引き継げること、新規ユーザーはプレイステーション2だけ購入すればプレイステーション用ゲームも遊べること、ゲーム開発者はプレイステーション用ゲームを引き続き製作してもソフトウェアの売り上げに響かないなど、大きな利点があった。

もっとも、ソフト開発が難しい仕様である上、当初は十分な開発ツールが提供されなかったため、良質なゲームソフトが出揃うまで時間がかかった。一方で、プレイステーションとの互換性とDVD再生機能および『グランツーリスモ3』や『鬼武者シリーズ』や『真・三國無双シリーズ』など人気ソフトにより、ハードの売り上げは常に好調を維持した。ただし、ハードウェア面での製作上のハードルが上がったことにより、製作本数は減少し、ゲームソフト市場規模がバブル崩壊等も重なり減じているため、ハードウェアの設計を非難する向きもある。発売時から性能に疑問を抱かせるソフトはそれまでの他機種と違って少ないものの、メモリに関する制約からか、ドリームキャストからの移植ではフレームレートの低下が見られるソフトがある。またアーケードのヒットタイトルの移植作が少ないなど、やはりメモリの制約を敬遠されて発売されない向きも見られる。

なおゲーム機の上位互換性はプレイステーション2独自のアイディアではない。セガ・マークIIIでは従来のSG-1000/SC-3000用ソフトもそのまま使用可能で、メガドライブでは周辺機器メガアダプタを装着する事によってセガ・マークIIIのソフトをプレイすることができた。また、ファミリーコンピュータに対するスーパーファミコンセガサターンに対するドリームキャストでも開発当初は上位互換性を持たせようとしていたが、それらは「採算が合わない」あるいは「旧来機の売り上げが落ちて結局は収入減に陥る」といった懸念により仕様破棄されることになった経緯がある。プレイステーション2ではそれらの懸念を杞憂に終わらせる成功を収めたのである。

DVD普及への貢献[編集]

DVD-Videoの普及期に単なるゲーム機ではなく、DVDプレーヤーとして活用できるゲーム機として登場したことは、DVDの普及に大きな弾みを付けることとなった。また、発売当初の39,800円と言うメーカー希望小売価格は既存のDVDプレーヤーと比べて格段に安く、DVDプレーヤーの低価格化の火付け役となった。

2006年現在ではDVDレコーダーの普及により単体DVDプレーヤーの需要が減っている上、プレーヤーの価格も最も安いもので4,000円前後まで低下している。しかしPS2も標準価格16,000円と値下げを重ね、ゲーム機能も含めてコストパフォーマンスが高いと言える。

ゲームソフトにおいてはCD-ROMが採用されたのは初期のものが殆どであり、ゲームデータの複雑化・大容量化に伴って大多数のソフトがDVD-ROMでの供給となっている。また、片面1層のDVD-ROMでは間に合わず2層ディスクや複数枚のディスクを採用したソフトもある。

メモリーカードに関する不具合[編集]

初期型のSCPH-10000発売後、PS2専用メモリーカードのデータが壊れる不具合の報告が相次いだ。SCEはPS2専用メモリーカードの不具合と発表し、無償交換に応じることとなった。その後発売されたSCPH-15000では、メモリーカードのリセット回路が改良されており、この問題は解決したかのように思えた。

しかし、SCPH-10000及び15000において、旧世代機のプレイステーション(以下PS1)のメモリーカードのデータが壊れる不具合が発覚した。今までPS1においてメモリーカードのデータが消えてしまう不具合は報告されていなかった。このことから、SCPH-10000及び15000の本体に何らかの問題があると考えるのが妥当であったが、SCEはこの不具合もPS1専用メモリーカードの一部の不具合と発表して無償交換に応じた。SCEはこの不具合を回避するには、「電源投入前にメモリーカードを本体から外し、電源投入後にメモリーカードを本体に刺せば不具合が発生しない」とした。SCPH-15000の一部やPS one Booksには、その注意書きが同梱された(ただしPS one Booksには壊れるという記述はなく、回避方法が書かれているのみであり、壊れるまで回避方法の重要さに気付かなかったユーザーもいた)。ところが、SCPH-18000になるとその注意書きは同梱されなくなり、PS1専用メモリーカードの不具合も発生しなくなった。

オープニング画面の柱について[編集]

起動と同時に、画面上に柱が表示されるがこの柱の数にはちょっとした仕掛けがある。プレイステーション3の画面のインターフェイスを担当した平松修治によると、起動時にメモリーカードの中のタイトル起動回数を読み込みその数に応じて柱の数が変わるという。ちょうど、一般家庭の使用状況下においてプレイステーション3の発売時期に画面いっぱいに柱が立つようになっている。[2]

沿革[編集]

  • 1999年3月、基本仕様が発表され性能デモが公開される。花火やキャラクターの表情が動くなどの高度なCGは当時のゲーム機ではおよそ考えられないものであり、多大な衝撃と期待を集めた。
  • 1999年9月、正式名称「プレイステーション2」と価格などを発表。大多数の大手ソフトメーカーが早くから参入を決め、発売前から市場の制覇は確実とされた。
  • 2000年2月、SCEが自社のショッピングサイト「PlayStation.com」で先行予約を受け付けた。ゲーム業界でネット販売の導入は画期的だったが、アクセス殺到でサイトがダウンしたりサーバーから個人情報が漏れるなどの問題も発生した。
  • 2000年3月4日、日本で発売開始。普段ゲームを取り上げない一般マスメディアも大々的に報道し社会現象となった。
  • 発売直後、DVDプレーヤー機能にリージョンチェックを回避できる不具合が発覚。当時プレーヤーソフトはメモリーカードに記録しバージョンアップできる仕様となっており、出荷した全ての本体を対象にユーティリティディスクの交換による無償バージョンアップが行われた(ただし自発的な回収に応じたユーザーのみ)。
  • 2000年10月26日、北米発売開始。エクスパンションベイを備えるなど日本仕様より一歩進んだハードだった。
  • 2001年には本格的なソフトが出揃い始め、「鬼武者」(カプコン)が初のミリオンセラーに。7月には「ファイナルファンタジーX」(スクウェア)が200万枚以上を売り上げ、ソフト面でもプレイステーションからの本格的な世代交代を果たした。
  • 2001年9月にニンテンドーゲームキューブ、2002年2月にXboxとライバル機が出現。これらはPS2を上回る性能とソフト開発の容易さをアピールしたが、PS2の牙城を崩すには至らなかった。2004年時点で日本の据置ゲーム機の8割に上るシェアを握った。日本以外では比較的競争が激しいものの、やはりシェアではトップを維持している。
  • 2004年11月には新型のSCPH-70000 CBで、従来機より体積比約4分の1(従来の23%)、重さ約半分(従来の45%)のコンパクトボディでネットワーク接続機能(100BASE-TX)標準装備したモデルを発売した。
  • 2005年3月24日、アメリカイマージョン社がカリフォルニア州オークランドの連邦地裁に起こしたコントローラー振動技術の特許権をめぐる訴訟で、SCEなどに米国での販売差し止めと約96億円の損害賠償を命じる判決。
  • 2005年5月に後継機プレイステーション3の概要が発表され、同年11月にはXbox 360が発売されるなど次世代機への関心が高まり、相対的にPS2の販売台数は縮小傾向となった。だが、後継機のプレイステーション3が販売された後の2007年1月に行ったアメリカでのゲーム機販売台数調査によると、プレイステーション3やXbox 360よりもプレイステーション2の方が販売台数が上という結果が出ており、販売台数は縮小傾向ではないことが証明された。
  • 2006年3月14日、アメリカでのコントローラー振動技術の特許権をめぐる訴訟でSCEの再審請求を棄却。これにより、アメリカでプレイステーション、およびプレイステーション2が販売出来なくなる危機に陥る可能性があった。
  • 2007年3月1日、イマージョン社の請求金額とライセンス料を全面的に支払い、業務提携する形でSCEが和解した。和解金は非公開。
  • 2007年7月1日、さらに軽量化されたSCPH-79000発売。
  • 2007年11月22日、軽量化されACアダプタが内蔵されたSCPH-90000発売。

累計生産出荷台数[編集]

本体バリエーション[編集]

ゲームラボ2014年6月号に基盤掲載された

SCPH-10000台[編集]

SCPH-10000
(2000年3月4日~39800円)
最初に発売されたモデル。この機種だけ専用メモリーカードが同梱されている。設計ミスにより、海外のDVDも再生することができる。DVDの協定に違反しているとして以後のにはAALと2以外のは再生できない。
SCPH-15000
(2000年6月15日~39800円)
生産性向上・ユーティリティディスク1.00対策などのマイナーチェンジ。
SCPH-18000
(2000年12月8日~39800円)
リモコン対応版DVD再生ソフトを本体に内蔵・リモコン同梱・DVDビデオ再生時にRGBケーブル使用制限。専用メモリーカードは別売りとなった。

SCPH-30000台[編集]

SCPH-30000
(2001年4月18日~オープン価格、6月29日から35000円、11月29日から29800円、2002年5月16日から再びオープン価格)
PCカードスロット廃止・拡張(エクスパンション)ベイ追加・EEとGSが0.18μm化・ファン騒音増加。また、トレイ開閉時のモーター音が増加。内部的にもハードディスクの接続を見越した部分がある(ハードウェア側ではアクセスランプの内蔵、ソフトウェア側では拡張ベイ部分のドライバを内蔵しているためPlayStation BB Unit使用時にメモリーカードにドライバを組み込む必要がない)。片面二層読み込み不良。
SCPH-35000 GT
(2001年6月8日~39800円)
SCPH-30000にグランツーリスモ3を同梱したセット。
SCPH-37000 L
(2002年7月19日~30000円)
本体色がOceanBlueのバージョン。縦置きスタンド・リモコン同梱。消費電力が39Wに低下。
SCPH-37000 G
(2002年8月1日~30000円)
本体色がZenBlackのバージョン。その他の特徴はSCPH-37000 Lと同じ。
ファイル:Ps2 scph39000.jpg
プレイステーション2
(SCPH-39000)
SCPH-39000
(2002年11月21日~オープン価格)
コスト削減などのマイナーチェンジ。
SCPH-39000RC
(2002年12月3日~26800円)
ラチェット&クランク同梱のアクションパック。
SCPH-39000TB
(2002年12月3日~26799円)
上記「SCPH-39000RC」の、トイザらス限定品。本体色はトイザらス限定カラー「トイズ・ブルー」。
SCPH-39000 S
(2003年2月13日~25000円)
本体色がシルバー。PS2全世界5000万台出荷記念、2003年春季限定カラーモデル。
SCPH-39000 SA
(2003年2月20日~25000円)
「SAKURA」。本体色が薄ピンク。PS2全世界5000万台出荷記念、2003年春季限定カラーモデル。
SCPH-39000 AQ
(2003年2月20日~25000円)
「AQUA」。本体色が水色。PS2全世界5000万台出荷記念、2003年春季限定カラーモデル。

SCPH-50000台[編集]

SCPH-50000
(2003年5月15日~25000円)
i.LINK端子が削除。リモコン受光部を内蔵。30%の静音化。DVDドライブがDVD-RDVD-RWDVD+RDVD+RWに対応。DVDビデオのプログレッシブ出力に対応。
SCPH-50000 MB/NH
(2003年6月12日~35000円、2003年11月13日から29800円、2004年11月3日から24800円)
PlayStation 2 BB Pack。本体色がミッドナイトブルーのSCPH-50000にPlayStation BB Unitを標準装備したセット。同色の縦置きスタンドを同梱。(2007年現在も発売中)
SCPH-50000 NB
(2003年11月13日~19800円)
本体色がミッドナイトブラック(半透明黒)に変更。
SCPH-50000 TSS
(2003年11月19日~19799円)
トイザらス限定品。本体色はトイザらス限定カラー「サテンシルバー」。
SCPH-55000 GU
(2003年12月4日~35000円)
機動戦士Ζガンダム百式ゴールド・パック。本体色がゴールド。『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ』、大河原邦男デザインの特製縦置きスタンド等を同梱。
SCPH-55000 GT
(2003年12月4日~22000円)
本体色がセラミックホワイト。グランツーリスモ4プロローグ版同梱。
SCPH-50000 CW
(2004年3月18日~19800円)
本体色がセラミックホワイト。
SCPH-50000 SA
(2004年3月25日~19800円)
SCPH-39000でも発売された、同色の「SAKURA」で、本体色が薄ピンク。2004年春季限定カラーモデル。
SCPH-50000 PW
(2004年7月25日~19800円)
本体色がパール・ホワイト。2004年夏季限定カラーモデル。

SCPH-70000台[編集]

ファイル:ps2 scph70000.JPG
プレイステーション2
(SCPH-70000)
ファイル:EE+GS.jpg
ワンチップEE+GS
CXD9833GB
(SCPH-70000CB)
SCPH-70000 CB
(2004年11月3日~オープン価格)
従来機より体積比約4分の1(従来の23%)、重さ約半分(従来の45%)のコンパクトボディ。本体色はチャコールブラック。ネットワーク接続機能(100BASE-TX)標準装備。HDD非対応。シェルトップローディング方式への変更。また、EEGSのワンチップ化が行われた。ただし、本体とは別に大型のACアダプタが必要となった上に、消費電力は増加した。
SCPH-70000 CW
(2005年5月26日~オープン価格)
機能は先に発売された「SCPH-70000 CB」と変化はなく、本体色の違いのみである。本体色はセラミックホワイト。EEGSはワンチップ化されていないものがある。
SCPH-75000 SSS
(2005年11月23日~オープン価格)
機能は先に発売された「SCPH-70000 CW」と変化はなく、本体色がサテン・シルバーになっただけだが、これ以降の型番のハードでは正常に動作しないソフトが存在する。
SCPH-75000 FF
(2006年3月16日~オープン価格)
「PlayStation 2 FINAL FANTASY XII Pack」。スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXII」をセットにしたパッケージ。本体色はチャコール・ブラックでそこにFFXIIに登場するジャッジマスターの紋章がデザインされている。本体の機能は「SCPH-75000 SSS」に準ずる。
SCPH-77000 CB
(2006年9月15日~16,000円)
本体価格を下げたモデル。ちなみに、従来のSCPH-70000シリーズの実勢価格は19,800円。性能・機能は「SCPH-75000」と全く同一だが、同シリーズ以降から続く正常に動作しないソフトの一部に互換性の確保がされた。2006年11月22日には、サテンシルバー(SS)が定番色に加わるとともに、限定色としてピンクが発売。
SCPH-79000 CB
(2007年7月1日~16,000円)
本体の軽量化(約900g(SCPH-77000)から約600g(SCPH-79000))とACアダプターの軽量化(約350g(SCPH-77000)から約250g(SCPH-79000))が行われた。外観・性能等に大きな変化は無い。同じ年に後継機種SCPH-90000が発売となったため、非常に短命なモデルとなった。

SCPH-90000台[編集]

SCPH-90000 CB/CW/SS
(2007年11月22日~16,000円)
ACアダプター部分を内蔵し、SCPH-50000系以前と同様に通常の電源ケーブルのみで使用できるように。重量は約720gで、SCPH-79000の本体とACアダプターを合わせた重量(600g+250g)よりも軽い。本体のサイズはSCPH-70000系とほぼ同じだが、プレイステーション2のデザイン特徴であった凸凹状の溝が無くなり、シンプルな外装となった。
SCPH-70000台で使用可能であった直付け液晶モニタは、上記変更点により本型番では転用できない。
チャコールブラック(CB)、セラミックホワイト(CW)、サテンシルバー(SS)の3色が同時発売。

仕様変更にまつわる互換性[編集]

SCPH-10000[編集]

本体の形式がSCPH-10000からSCPH-30000に上がる際、動作仕様に変更があった。といっても、どちらもソニーの公開する「仕様」通りに動作する事は変わりが無いのだが、10000の本体には、一部仕様外の挙動をする箇所が有った(バグ)。PS2発売当初に開発された一部のゲームが、この仕様外の挙動に依存したプログラムになっていたため、10000の本体では「問題なく」動作するのに、30000以降で不具合が生じる結果を招いた。

なお、その後に開発されたにも関わらず、(開発環境に10000系の本体を使用していたためか?)10000のみ「問題なく」動作し、その後の本体で不具合が生じるゲームが僅かだが存在する。(メタルギアソリッド3など)

SCPH-50000以降[編集]

i.LINK(IEEE 1394)端子が無くなったため、グランツーリスモ3A-spec等i.LINK端子を使って対戦する事が不可能になった。

SCPH-70000以降[編集]

HDDが搭載できないため、ファイナルファンタジーXI信長の野望Online等のHDDにインストールする必要のあるゲームがプレイ不可能となった。

SCPH-75000以降[編集]

SCPH-75000/77000では、鉄拳5などの一部のソフトで正常作動しないソフトが存在する互換性の問題があり、それらについてはSCEの公式発表として『SCPH-70000シリーズ以前の「プレイステーション2」または「プレイステーション」をご使用いただきますようお願い申し上げます』との告知があった。

なお、2006年9月15日に発売されたSCPH-77000シリーズにおいて、一部互換性が保てなかった鉄拳5を含むタイトルの再生互換が確認された(2006年9月時点では一部のPS2タイトル中心に改善)。

周辺機器[編集]

SCE純正、ソニーグループより発売[編集]

メモリーカード(8MB)
PS2専用。PS用メモリーカードとの大きさはほぼ同じ。PS用ソフトを使う場合はPS用のカードを使う。PS用ソフトのデータをバックアップなどのためにコピーすることは可能。
DUALSHOCK2
ボタンにもアナログ入力機能があるのがDUALSHOCKとの違い。
DUALSHOCK
PS用コントローラ。外見上はDUALSHOCK2と同様でPS2への接続も可能だが、一部のPS2用ソフトではゲームが起動しなかったり起動してもゲームを操作できないものがある。そのためPS2での使用はあまりお勧めできない。
マルチタップ
3つ以上のコントローラを使う際のアダプタ。55000までの機種用と70000用で異なる。55000まではPS2用ソフトのみに対応し、PS用ソフトではPS用のマルチタップを使用する。70000用マルチタップはPS/PS2ソフト両対応。
PlayStation BB Unit
本体の型番によって外付けタイプとEXPANSION BAYタイプが存在(10000系列は外付け型を、30000系列および50000系列はEXPANSION BAYタイプを使用)。LANインターフェースの「ネットワークアダプター」と「ハードディスクドライブユニット」のセット。EXPANSION BAYタイプは2点それぞれ単品でも発売されている。
ネットワークアダプター単独でもインターネットにつなぐことは可能で、別売りもされているが、ハードディスクユニット単独での使用は不可。
スタンド
縦置き/横置き/縦置き(外付けBB Unit対応型)/縦置き(70000用)の4種類
DVDリモートコントローラキット(~SCPH-39000)
DVDリモートコントローラ(SCPH-50000~)
50000番以降向けの機能(電源/スタンバイ、トレイオープン)が追加されている。受信機は付属していない。
RFUアダプターキット
SCPH-1120以降が対応。
D端子ケーブル(音声出力端子付き)
コンポーネントAVケーブル
AVマルチケーブル
専用のAVマルチ端子を搭載した一部のWEGAに向け、信号劣化の少ない映像出力ができる。本来プレイステーション用の周辺機器だが、プレイステーション2でも使用可能。ただしユーティリティディスクVer.1.01以降ではコピーガード回避に使われるのを避けるためにRGB信号によるDVD-Video再生ができず、強制的にコンポーネント出力になる。(再生不可能になる訳ではなく緑がかった画像となり、正常な色で再生できない。使用するWEGAのAVマルチ端子がコンポーネント映像信号に対応していれば視聴可能。)
RGBケーブル(RGB21ピン
プレイステーション用のケーブルを転用、↑の様な現象が起こること有。
EyeToy
USBマウス
USBキーボード
PS2 Linuxキット(メディア+キーボード+マウス+ハードディスク+VGAアダプタDTL-H10040(31kHz Sync on Green)
popegg(ポップエッグ)
ソニーマーケティングより発売のUSB接続プリンタ。パソコン無しで印刷できる環境というのが売りだった。
デジタルカメラ
ソニーマーケティングよりサイバーショットシリーズとして発売。USBで接続してゲームキャラクターの顔にデジカメで撮った自分の顔を貼るといった使い方が可能だがこちらも対応ソフトはそれほど出ていない。

他社発売[編集]

他多数

その他[編集]

フランスの大手自動車会社のルノーの販売する小型車、ルノー・クリオのスポーツバージョンであるルノー・クリオルノー・スポールの「プレイステーション2バージョン」が2004年ヨーロッパで限定発売された。シートに「PS2」のロゴが刺繍で入るほか、フロントサイド部分にもロゴが入る。

なお、このモデルの元になったルノー・クリオ・ルノー・スポールは、プレイステーション2のソフト「グランツーリスモ4」内でドライブ(プレイ)することが出来る。

関連項目[編集]

脚注・出典[編集]

  1. 1.0 1.1 「次世代プレイステーション」の基本仕様を公開 国内発売はこの冬を予定, PC Watch, 1999年3月2日
  2. PLAYSTATION 3 Desiginer Interviews - PLAYSTATION 3 User Interface、ソニー・コンピュータエンタテインメント

外部リンク[編集]

テンプレート:家庭用ゲーム機/ソニーals:Playstation 2 ar:بلاي ستيشن 2 bs:PlayStation 2 ca:PlayStation 2 cs:PlayStation 2 da:PlayStation 2 de:PlayStation 2eo:PlayStation 2 es:PlayStation 2 fa:پلی استیشن ۲ fi:PlayStation 2 fr:PlayStation 2 gl:PlayStation 2 he:פלייסטיישן 2 hr:PlayStation 2 hu:PlayStation 2 id:PlayStation 2 is:PlayStation 2 it:PlayStation 2 ko:플레이스테이션 2 lt:PlayStation 2 lv:PlayStation 2 ms:PlayStation 2 nl:PlayStation 2 nn:PlayStation 2 no:PlayStation 2 pl:Sony PlayStation 2 pt:PlayStation 2 qu:PlayStation 2 ro:PlayStation 2 ru:PlayStation 2 simple:PlayStation 2 sk:PlayStation 2 sr:Плејстејшн 2 sv:Playstation 2 ta:பிளேஸ்டேசன் 2 th:เพลย์สเตชัน 2 tr:PlayStation 2 zh:PlayStation 2 zh-yue:PlayStation 2